製品紹介



SAP ERP

SAP ERPは1972年ドイツで開発されました。
SAPジャパン株式会社は1992年に設立されました。

国産パッケージとの違い

システム設計の特徴

1)コンピューターシステム設計のコンセプト

今日では主流になったクライアントサーバー型に移行する先駆けとなりました。
ユーザーが欲しい情報を欲しいときに見ることができるという考え方です。

2)統合データベース

SAP ERPは例えば、営業販売関連をSD、物流、購買、在庫関連をMM、会計をFI、生産管理をPPというように様々なモジュールから構成されています。それらSD、MM、PP、FIといったモジュールのデータベースを一本化する努力を続けています。

3)データ項目の統一

統合データベースの必要十分条件としてすべてのデータ項目を統一して正規化する必要があります。例えば自社工場で生産したアイテムは工場からみれば出庫ですが倉庫からみれば入庫になります。また、工場の経費は原価かもしれません。このように会社のそれぞれの部署で使われている言葉は全社的な視点で統一される必要があります。

4)アプリケーション

上記2)3)のいわば制約の上にSAP ERPのアプリケーションは造られています。

5)時間軸の同軸性

結果としてすべてのデータは同じ時間軸を持つことになります。
リアルタイムという表現のもとになっています。

以上の特徴は現在においても世界で最も完成度が高いデータベースといえます。
本来国産パッケージは統合型データベースを目的にしていないともいえます。

SAPのカスタマイズ

SAP ERPはカスタマイズするパートナーの経験や技術力はもちろんのこと、パートナー自身が育んできた思想や考え方が反映されるため、カスタマイズの品質によってユーザー品質も大きく変わります。

1)
SAP ERPは統合データベース、データ項目、種々のアプリケーション機能という総合的なカスタマイズ環境を提供しています。
2)
ロジモジュールでは企業活動の多元的な業務の流れや管理会計ニーズに応えるため複雑なカスタマイズを必要とします。
3)
会計モジュールではグローバルに展開するために、国際会計基準や各国のローカール基準を組み込む必要があります。
4)
顧客企業様の歴史や工夫を組み込むためにはパートナーの高い技術的と経験が必要です。
5)
同様にコンサルタントはSAP ERP、業務の流れ、会計、システムSEという異なる要素それぞれに深い造詣と知識を必要とします。

ユーザーのメリット

1)販売管理、在庫購買管理、生産計画/管理、財務会計、管理会計の業務が連携されます。

個々にデータベースが独立している場合は業務連携を担保するためにその要件ごとにプログラムで繋ぐ必要があります。それに対して、統合型データベースではすでに連携がデータベース内で保証されていることになります。これらは業務の連携や進捗の共有を意味しており、業務の標準化や改革を進める上で必要不可欠な機能になっております。
一方で日々変わる会社環境や社内事情にあわせて統合データベースでない環境下で連携プログラムを変更、作成していくことは、都度大きな予算と期間を必要とします。

2)見える化について

データ項目の統合と正規化によって、データベース内のデータの錯綜がないことになり、必要なデータをみることが保証されています。

  1. これに対して、個別独立型データベースはそれぞれのデータベース間の言葉の翻訳が必要になります。
  2. また、正規化ができていませんのでデータベース内の更新タイミングが異なり時間軸が合わなくなります。

以上の2点から「見える化」は統合データベースとデータ項目、正規化の最大のメリットといえます。その自由度や拡張性はSAP ERP独自のものと言われる所以です。

3)時間軸の一致

多くのメリットが上げられますがその最大の利点は業務の進捗管理です。

  1. モジュールをまたがってみられますので、受注、入出庫、生産、請求、入金等の様々な情報はリアルタイムに確認できます。
  2. 結果、与信管理、MRP等のアプリケーションもリアルタイム性が担保されています。
  3. 管理会計も同様に時間同軸性にみることで高い品質を提供できます。

4)管理会計

以上に述べたSAP ERPデータベースの特徴から総合的な結果として管理会計は次のような特徴をもちます。

  1. SD、MM、PP、Fi 等のモジュール内の管理会計ができます。
  2. モジュールを複数またがる管理会計が容易に作成できます。
    たとえば、ある品目について売上高、利益、製造原価、在庫、材料費等を合わせた一覧というような今までにない分析が可能になります。
  3. 統合データベースでは時間軸も統合されています。
    与信管理、在庫、販売情報、入出庫、入金等すべての項目で時間軸が統合されているためリアルタイム性も担保されています。
  4. 標準原価計算
    工場のそれぞれの工程における直接費、間接費、直接経費等についてその品目の販売計画(SOP=Sales and Operations Planning)が立てられれば予定標準原価計算が可能になります。これは販売管理、在庫購買管理、生産計画/管理が統合されている一例といえるでしょう。

以上は一例に過ぎませんので、詳しくはお問い合わせください。

教育の必要性(分かりにくいこと)

SAP ERPは統合データベースと正規化されたデータ項目から構成されていますので、以下の様なことがらに十分な理解が必要です。

1)アドオン開発はデータベースの構造と項目、正規化を破る可能性があります。
十分に習熟されたコンサルタントとプログラム技術を必要とします。
2)統合データ項目ゆえに言葉に慣れる必要があります。
ロジや生産管理モジュールではSAP ERP独自の表現や言葉がありますが、会計では会計基準の言葉が基本になっています。
3)モノ、カネが同時に動きます。
モノが移動することは一般には資産(カネ)が移動することを意味します。
モノの移動と仕訳が起きるという関係は従来の独立型データベースではなかったことです。
4)入力データはすべて保存され消し去ることはできません。
統合データベースとは直接関係はありませんが、統合データベースではすべてのデータは紐づいて管理されています。データを取消、訂正することは先のデータに反対仕訳のデータを入力することを意味します。結果として、企業統治上すべてのデータは保存されることという要件を満たしています。

以上の様なことがらが従来型のコンピューターシステムや個別独立型データベースを持つような、たとえば国産をはじめとする他のパッケージソフトと大きく異なる点です。

SAP社について

SAPグループ及びSAPジャパン社について、ご説明します。

SAP グループ(本社:独 SAP SE)
  • 売上:125億ユーロ (約1兆5,500億円)
  • 従業員:65,000人
  • グローバルで約19.5万社のお客様
  • 世界120カ国に展開、9カ国の開発拠点
    (毎年売上の約15%(2,000億円規模)を研究・開発に投資)
  • 1972年設立以来約40年間、企業向け基幹システムで世界No.1の地位を確立
    ※ソフトウェア業界で40年は老舗
SAPジャパン株式会社
  • 約2,500社への導入実績、ビジネスアプリケーションで日本市場シェアNo.1
  • 従業員数: 1,300人
  • 250社のビジネスパートナー
  • 東京(本社、サポートセンター、開発センター)、大阪、名古屋、九州の4拠点
    1992年設立以来、継続的に日本のお客様の基幹業務システム構築を支援
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